長女たち1・家守娘1

1.「家守娘」


小さいころから優等生で「しっかり者の長女」だった直美に対し、
成績はよくないものの「ばかな子ほどかわいい」の格言のとおり、
周囲から愛された育った妹。

しかし、その妹は「玉の輿」に乗り、
直美の心配をよそに、そつなく嫁の務めを果たします。
一方、直美は結婚に失敗し、母の勧めもあり実家に戻ります。

しばらくは平穏な生活を送っていたものの、母が痴呆症になり、
その世話は、実家で母と住んでいる直美ひとりの負担になります。

既に別の家庭を持っている妹は、口で理想論を説くだけで、
何ひとつ手出しはしようとせず、そのことが直美をいっそういらだたせます。

母の世話のために、長年勤めていた会社を辞めざるを得なくなり、
ちょっといいなと思った男性との交際も反対され、
八方ふさがりの状態で、どんどん追い詰められていく直美。

痴呆の母は「ユキちゃん」という女の子の幻を見るようになり、
まるで本当に存在するかのように振る舞います。

母を操り、直美を苦しめる「ユキちゃん」の正体とは――。


私なりにまとめると、こんなあらすじになります。

それでは、次の記事で、私なりの感想を書きたいと思います。