長女たち3・ファーストレディ3

「ファーストレディ」の感想の続きです。


そんな母親に腎臓をあげようと、一瞬でも決意する慧子。
いくら弟への対抗心とはいえ、全く共感できませんでした。


物語の最後で、慧子が母親に移植の意思を確認すると
「娘である慧子の腎臓は欲しい」と言い、
「弟のは腎臓は?」と尋ねると、
「弟の体にメスを入れて、万が一のことがあったら。絶対に言っては駄目」と答えます。

この答えにより、ようやく慧子は母親から離れれることを決意します。
いくら弟がかわいいとはいえ、さすがにこれはひどいと思いました。
慧子の気持ちが一気に覚めるのも、当然かと。


最後まで読んでも、慧子が本当に家族の許を飛び出すのか、
それとも、そう思っただけで何事もなく普段どおりの生活に戻るのか、
そして、なにより、母親に肝臓を移植するのか、
本当に知りたいことが書かれていなくて、ちょっともやもやしてしまいました。