長女たち3・ファーストレディ1
3.「ファーストレディ」
さて、最後のお話「ファーストレディ」のあらすじです。
外に出ることをあまり好まない母に代わり、
医師であり、地元の名士でもある父の「ファーストレディ」役を務める慧子。
控えめながらもしっかり者だった母は、
反りの合わない舅・姑の死、そして溺愛する息子の結婚を機に、
箍が外れたように堕落した生活を送っていく。
そして、うつろになった自分の隙間を埋めるかのように、
ひたすら甘いものをむさぼるのだった。
やがて、当然のように母の体はむしばまれていき、重度の糖尿病の症状が出てきます。
母の体を気遣い、心配する慧子の言葉に耳を傾けることなく、
自堕落な生活は一向に改まることはなかった。
糖尿病によって、とうとう母親の腎臓は機能しなくなってしまう。
父や弟の忠告を拒絶し、
母を救うために自分の腎臓を提供しようと決意する慧子だったが……。